掲載日:[2016-10-27] 照会数:33098

平成25年にユネスコの世界無形文化遺産に登録された「キムジャン」は、親戚やご近所どうしが集まって越冬用のキムチを漬けるという、韓国の初冬の風物詩です。
大量のキムチを手際よく漬ける秘訣は、ご近所づきあい。手間がかかる準備や作業工程を、要領よく分担しあい、楽しくおしゃべりしながら進めることで、冬の準備がスムーズに終わります。そして、出来あがったキムチは、参加者が分け合うだけでなく、「キムジャン」が出来ないご近所さんのもとにも届けられます。このように「キムジャン」は、古き良き韓国の伝統的なご近所づきあいと、助け合いの精神を、現代に伝える貴重な遺産です。
本事業では、キムジャンに関する展示・セミナー・ワークショップを通じて、韓国の食文化及び食がつなぐ人間関係、さらに無形文化遺産の継承について紹介します。
1.コーナー展示 食がつなげる絆-韓国の「キムジャン」にみる分かちあいの文化-
期間:11月8日(火曜)から12月18日(日曜)
会場:堺市博物館 展示場内
概要:キムジャンは、冬を前に家族や隣人と大量のキムチを漬け込み、分かちあうという行事です。人々の生活の中に根付いたものであり、行事によって絆が深まり、コミュニティとしての結束が強まります。平成25年12月には、国内の多様な共同体間で共通のことばとなりえ、無形文化遺産の可視化に寄与したと評価され、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
キムジャンと同年に無形文化遺産に登録された「和食」とも通じるところの多い、キムジャンの風習から、「食」を通して無形文化遺産を考えるきっかけにしたいと思います。
2.第15回無形文化遺産理解セミナー 「キムジャン」にみる韓国のご近所づきあい
日時:12月3日(土曜) 午後2時から3時30分 (午後1時30分開場)
会場:堺市博物館ホール
定員:100人。先着順。要申込。
概要:ユネスコの世界無形文化遺産に登録された「キムジャン」は、親戚やご近所どうしが集まって越冬用のキムチを漬けるという、韓国の初冬の風物詩です。親戚やご近所さんが総じて参加する「キムジャン」は、古き良き韓国の伝統的なご近所づきあいと、助け合いの精神を、現代に伝える貴重な遺産です。
このセミナーは、そもそも韓国の伝統的なご近所づきあいや助け合いが、どういったものだったのかという話題からはじまります。もちろん、「キムジャン」についてもたっぷり御紹介します。また、「キムジャン」以外の古き良きご近所づきあいがなくなったワケも、みなさんと考えてみたいと思います。
3.ワークショップ キムジャンについて学ぼう
日時:12月10日(土曜) 午後2時から4時まで
会場:サンスクエア堺A棟1階 料理実習室 (最寄り駅:JR阪和線「堺市」駅)
※堺市博物館ではありません。お間違いなく。
講師
蔡 淑美(チェ スンミ) 韓国料理研究家
(料理教室を主宰。韓国の伝統的な食文化の研究に力を注いでいます。雑誌やテレビでも活躍中。)
定員:30人。要申込。
費用:材料費700円